読書のひと@kotobukiya._.ya

駄目な大人のオススメ本棚

であいもん 17巻読了

今週のお題「あんこ」

 丁度お勧めしようと思っていた漫画が、京都の和菓子屋さんが舞台だったので、今週のお題に便乗してみました。

 

 という訳で、「であいもん」です。

 ネタバレって、どこまでがネタバレになるのか、が永遠の疑問な気がするので、ざっくりと言いますと、京都の老舗和菓子屋さんが舞台の人間模様な漫画です。自分で言うのもあれですが、うん、ざっくりし過ぎで申し訳ありません。

 で、もう少し丁寧な説明をしたいので、ネタバレが心配な方は以下、ご注意ください。取り敢えず、面白いです。読んでね、とだけ言っておきます。

 

 ミュージシャンになるという夢を追いかけて東京に出て行っていた和菓子屋の一人息子が、父が倒れた(実際は、痔での入院)という知らせを受けて、急遽京都に帰って来る所から物語が始まります。

 跡を継ぐ為に帰ってきたら、家には見ず知らずの子供(女の子)が、跡継ぎとして存在していた、というね。

 普通ならば、何で!、と逆ギレしてもおかしくない状況なのに、サラッと受け入れてしまう和(なごむ。本編の主人公)の人間力が、この話のキモになってます。和のキャラクターがあってのお話です。マジで「優しい世界」と、殺伐としたK-POPサバイバル番組を観た後にほっこりさせられます。みんなが和で出来ていたら、きっと世界平和になると思わずにはいられません(個人的な見解です)。

 そんな和を育てた環境だからか、皆、優しい。いや、綺麗事って感じではなく、人間味がありつつの優しさです。マジで癒やされます。

 重いテーマも描かれているのですが、このお話に出てくる登場人物達の優しさですんなりと読めてしまうんです。

 和菓子の描写も美しく、かつ美味そうで、漫画を読んでいると和菓子とお茶を持ってお出かけしたくなる、そんな漫画です。

 出来れば、1巻から読んでみて欲しいのですが、17巻に関して言えば、この巻だけでも十分面白いので、先ずは試しに17巻だけでも読んでみて欲しい巻です。

 個人的には、和の母親の女子会のお話が一番好きです。こんな大人になりたいです。大人ですけど。

 そして、携帯で入力してて、半分以上入力済の文章がとんだなんて、なみだ無くしては語れません。マジで泣いたわ。大人なのに。

 

であいもん 17巻

2024年3月26日 初版発行

著者:浅野りん

角川コミックス・エース